ミラクルフルーツの感想はまだですか?とブログをつかって催促したあの日から数日。
こんな短編小説のような感想文が届きました。ノンフィクションなのですが、少し脚色されてあるようですのでフィクションとしてお楽しみ下さい。
一部カットしてアップいたします。
さて、私がこの不思議な木の実を口に含んだのは、日が沈みきった先週の金曜日のことでした。
その一週間程前からすでに私の苦手なすっぱい系のフルーツが私の小さい冷蔵庫を占領しておりまして、早くなんとかせねばと思いつつも、せっかく二粒あるのだから一人で過去にフラッシュバックするより他の誰かと一緒に甘酸っぱい記憶を共感したいなぁ、むしろ一人で試したら涙でしょっぱくなりそうだなぁ・・・ なんて事を考えておりましたら、ずるずるとその日を延ばしてしまったのです。
私と共にこの不思議な体験をしたのは、最近顔を合わせていなかった高校時代からの友人。そんな我々の前に準備された果物は、キューイフルーツ、日向夏、晩白柚、グレープフルーツ、レモン。
まずは、いったいどれだけすっぱいのかを確かめなくては、この不思議な赤い実の能力がわかりません。
キューイフルーツ、日向夏、晩白柚、グレープフルーツ、私が「スッパイ」のレッテルを貼って敬遠していた果物達は、存外にも甘く、食べられることがこの日わかったのでありました。しかし、すっぱいキング『レモン』の番という所で私の手が止まりました。
いくら宮崎産といえどもレモンはすっぱいだろうという先入観が、すでに私の体をコントロールし、しばし固まっていると 友人もまた手を止め、目をかっと見開き、唇がすでにおじいちゃんの様に。
目のあった二人は、黙ってうなずき、お皿の上に盛られたレモンに手を伸ばし、目をつぶってそれを一思いに口に運び・・・ その瞬間、 モロッコの熱い太陽が私を照らしたのは確かですが、目を開いた時には床にレモンが二切れと友人と私が転がっていました。
小一時間ほど放心した後、私達はしきり直して、その例の赤い実を口に含むことにしました。 後編はまた明日〜!!お楽しみに♪
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